Q.患者と直接対面しないで投薬の処方箋を発行することができるか

質問

 医療機関を経営していますが、当院の勤務医が患者の治療にあたり、通院の負担を理由に患者の代わりに来院した息子から患者の様子を聞いて、投薬の処方箋を希望しているが、処方箋を発行してもよいか質問を受けました。このように、患者と直接対面せずに、投薬の処方箋を発行することは認められますか?

回答

 医師法20条では、「医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付・・・してはならない。」と規定されており、無診察診療の禁止が規定されています。この規定に違反した場合、50万円以下の罰金という刑罰が定められています(医師法33条の2)。無診察診療を禁止する趣旨は、治療の安全性を確保することにあります。

 このような趣旨からすると、医師は直接患者本人を診察したうえで薬剤を処方することが原則ですが、やむを得ない事情がある場合には、例外的に看護にあたっている者から本人の様子を確認して処方することが認められていると考えられます。

 ご相談の場合ですと、医師法20条の趣旨が上記のとおり、治療の安全性を確保することにありますので、あくまで症状が安定していることが前提ですが、通院の負担が大きいというのであれば、やむを得ない事情があるものといえ、医師法20条に違反するおそれは低いものといえます。ただし、治療の安全性の確保という趣旨からすれば、やむを得ない事情というのは、安易に認めるべきではなくなるべく限定的に解するべきでしょう。       

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発行日:2016.03.22

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