Q.新型コロナウイルス感染症へのり患が疑われる株主が株主総会の議場へ入場することを拒否することはできますか?

質問

近く、定時株主総会の開催を予定しています。ただ、現在、新型コロナウイルス感染症の流行が懸念されており、同感染症への感染予防のため、会社としては、り患が疑われる株主が株主総会の議場へ来場された場合、これを拒否したいと考えています。会社がこのような株主に対して、議場への入場を拒否することはできますか?

 

回答

会社が正当な理由なく株主の議場への入場を拒否した場合、株主総会決議の取消事由(会社法831条1項1号)に該当するおそれがあります。

そこで、ご相談のような事情が認められる場合に、株主の議場への入場を拒否することが、正当な理由にあたるか否かが問題となります。

この点、新型コロナウイルス感染症の流行が、人の生命や健康に関係する社会問題となっている現状においては、次のように考えるべきでしょう。

まず、対象となっている株主に新型コロナウイルス感染症へのり患が疑われる具体的な事情(発熱・過度なせき込み等)が認められる場合、正当な理由が認められ、入場を拒否することは可能といえるでしょう。その際の根拠は、議長の秩序維持権限になります(会社法315条)。

これに対して、対象となっている株主にり患が疑われる具体的な事情が認められない場合、正当な理由は認められず、議場への入場を断ることは難しいでしょう。このような場合、感染予防の観点から第2会場を準備しておき、そちらへ誘導するといった方法で対応するのが望ましいと思われます。

 

 

株主総会の対応についてお悩みの企業様は、この分野に詳しい弁護士に一度ご相談ください。

 

 

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