建物の「改築・増築」と「修繕」の区別及び地主の承諾の要否

1 借地契約書における「無断増改築」禁止条項と「修繕」

photo640001 一般的に、借地契約書には、「借地上の建物を改築または増築するときは、事前に地主の書面による承諾を得なければならない」との規定が入っていることが多いです。

 そこで、借地人が「修繕」と思って、地主の事前の承諾を得ずに借地上の建物を工事したところ、後になって、地主から「無断改築・増築」にあたるとして、契約解除・明け渡しを求められ、トラブルになることがあります。

 

2 「改築」「増築」と「修繕」の区別

 「増築」とは、床面積の増加もしくは附属建物の新設を伴うものをいいます。ですので、比較的判断は容易といえるでしょう。

 これに対して、「改築」と「修繕」の区別は非常に判断に迷うところです。

 この点、一般的に、借地契約において無断改築特約が設けられている趣旨は、借地借家法5条において、借地権の法定更新が建物の存在を要件としていることから、改築工事により建物の耐用年数が大幅に延長されてしまい、借地権の存続期間に大きく影響を与えてしまうおそれがある点を避けることにあると思われます。

 このような趣旨に鑑みれば、「改築」とは、建物の耐用年数を大幅に延長させるような工事をいうと考えてよいでしょう。

 

3 実務での対応

 といいましても、「改築」と「修繕」の区別は非常に難しく、工事が終了した後になって、地主から「無断改築・増築」を主張され、借地契約を解除されるおそれは捨てきれません。

 そこで、「改築」と「修繕」の判断に迷われる場合には、念のため、地主に対して一定の増改築承諾料を支払ってでも、事前に地主の承諾を取り付けておかれることをお勧めします。

 建物の工事に対する地主の承諾の要否や増改築承諾料の相場について、お悩みの方がおられましたら、不動産の問題に強い専門家にご相談ください。

 


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発行日:2016.03.22

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