企業におけるダイバーシティとLGBT

1 はじめに

昨今では,ダイバーシティ(多様性)LGBTという言葉も目新しさを失い,ニュースなどで日常的に触れるようになってきました。それでも,企業の中における人種や年齢,ジェンダーの多様性(ダイバーシティ)や,LGBT(現在ではLGBTという分類自体再考されつつありますが,ここでは,便宜上LGBTと記載します)への対応と言われると,すぐに具体例が思い浮かぶ方は少ないかもしれません。しかし,多くの企業がSDGsに賛同する中,ダイバーシティを実現し,LGBTに配慮した職場環境を作ることは今後不可欠といえるでしょう。本ホームーページでは,LGBTの労務について,ご説明いたします。

2 LGBTに対する職場におけるハラスメントの防止

LGBTに関する労務で多いのは,ハラスメントの問題です。ハラスメントの種類には様々なものがあり,いずれのハラスメントも許されるものではありませんが,LGBTの方に対しては,セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの一つとされるSOGI(性的指向・性自認)ハラスメントが問題となることがあります。 軽い気持ちでLGBTに対する侮蔑的な言葉(「ホモ」「レズ」など)を使ったり,あるいは,LGBTを理由に特定の労働者に差別的な態度をとったりすれば,セクシャルハラスメントにあたります。また,本人の合意なく,性的指向や性自認を公表すること(アウティング)は,パワーハラスメントの一つとなるのです。 企業には,男女雇用機会均等法やいわゆるパワハラ防止法(「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」)及びこれらの指針により,上記のようなセクシャルハラスメントやパワーハラスメントを防止するため,啓発活動を行ったり,相談窓口の設置など職場環境を整えたりすることが義務付けられています。

3 LGBTの雇用

今後,企業によるLGBTの採用はより積極的になると考えられます。LGBTを積極的に採用する姿勢を打ち出すことで,多様性を重視する人材による応募が増え,より良い人材獲得に繋がり,また,ダイバーシティを実現する企業として,社会的評価も上がるためです。 ただし,採用するにあたっては,上記のようなハラスメント防止対策はもちろん,他の労働者にも配慮した,環境の準備が必要です。例えば,ジェンダーフリーのトイレの設置といった物理的な設備面のほか,当該労働者に同性のパートナーがいる場合に異性の配偶者がいる労働者と差異が出ないように就業規則を変更するなど,法的観点からも,事前に対応をしておく必要があります。

4 弁護士にできること

現在,企業におけるダイバーシティは,雇用均等の枠を超え,企業の経営戦略のひとつでもあると目されています。多様性のある人材を採用し,活用することで,生産性の向上が期待できるためです。一方で,LGBTに配慮した職場環境を既に整えているという企業は珍しく,対応が急務であると言えます。環境整備をしないままに勇み足で採用を行えば,トラブルを惹起し,企業評価を落とすなど,逆効果となりかねません。優秀で多様な人材を確保し,より企業価値を高めるためには,早めに就業規則や社内対応について,法的整備を行うことが必要です。まずはどこから手を付ければいいのかお悩みの企業は,まずは一度ご相談にお越しください
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弁護士法人法律事務所瀬合パートナーズ

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発行日:2021.03.04

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