発注者の協力義務と情報提供義務条項(建築工事請負契約約款)
1.発注者の協力義務
住宅会社等の受注者がせっかく工事を受注したものの、発注者が忙しさを理由に打ち合わせに協力しない等、建築工事に協力的でなければ、工事を進めることはできません。
そこで、建築工事請負契約約款に発注者の協力義務を定めておき、それを根拠に、発注者に対し、打ち合わせの実施等の協力を求めていくとよいでしょう。
さらに、上記協力義務に実行性をもたせるために、協力に応じない場合には、別途受注者が工事
を中止する権利がある旨、規定しておくとよいでしょう。
2.発注者の情報提供義務
建設予定地の情報がなければ、住宅会社等の受注者は、設計・工事を適切に実施することができません。建設予定地の情報を最もよく知っているのは、なによりも発注者です。
そこで、建築工事等を進めるにあたっては、建築工事請負契約約款に発注者の情報提供義務を定めておき、それを根拠に、発注者に対し、必要な情報を提供するように求めていくとよいでしょう。
3.民法改正との関係
2017年民法改正により、債務不履行における免責事由の有無について、契約に照らして判断することが明確化されています(新民法415条1項但書)。
そのため、発注者の上記協力義務や情報提供義務を定めることは、受注者の債務不履行における免責事由の有無の判断要素にもなり得ますので、これらの規定を設けることをお勧めします。
建築工事請負契約の法務問題に関してお困りの経営者は、この問題に詳しい弁護士にご相談ください。
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Q.わが社より小規模な会社と新たに委託契約を結ぶ予定です。代金については,月末締めの翌々月20日払いにするつもりなのですが,問題ないでしょうか?


