予防法務とは

1 予防法務とは

企業法務は、その業務の内容により、予防法務、戦略法務、臨床法務の3つに分類されます。

このうち、戦略法務は事業活動の戦略を法務の立場からサポートすること、臨床法務は訴訟対応等、発生した紛争に対応することをいいます。

 

そして、予防法務とは、将来発生する可能性がある紛争、不祥事、クレーム等の様々な法的なリスクに対し、事前に必要な対応策を講じることをいいます。

 

つまり、予防法務は、戦略法務や臨床法務とは異なり、実際に紛争等の法的トラブルが生じるよりも前の段階から、企業の皆様が、日々の業務に関し、顧問弁護士に相談して行われるものです。

 

2 予防法務の重要性

予防法務を行っていれば、企業の皆様は、紛争等の法的トラブルの発生を防ぐことができ、また、たとえトラブルが発生したとしても、これによる損害や事業への悪影響を最小限に抑えることができます。

 

企業の皆様の中には、法的トラブルが発生するよりも前から、現実に発生するかもわからない法的トラブルに対して、わざわざ対策を講じる必要はないのではないか、現実に法的トラブルが生じてから、弁護士に相談して対応すれば十分ではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、予防法務を怠り、事業活動の中に潜む法的リスクに気づかないまま、事業活動を進めてしまった結果、様々な法的トラブルに見舞われることは少なくありません。

その中には、予防法務として事前に顧問弁護士に相談していれば、法的トラブル発生のリスクに気づいて対応策を講じ、回避できた法的トラブルも数多く存在します。

 

訴訟にしろ、クレーム対応にしろ、一度発生してしまった法的トラブルを解決するまでには、事前に予防法務を行っていた場合よりも、莫大な時間とコストを要することになります。

そのため、予防法務により防げたはずの法的トラブルを防げなかったことは、企業の皆様の成長や事業拡大の大きな妨げとなってしまっているのです。

 

そして、予防法務の怠りが企業の皆様に与える影響は、それに留まらない可能性もあります。

 

というのも、たった1件の法的トラブルであっても、その内容によっては、巨額の損害賠償請求を受けたり、巨額の債権回収が滞ったりした結果、企業の皆様が倒産に追い込まれる可能性も十分に考えられます。

また、社員からの未払残業代の支払請求のように、一人の社員の請求をきっかけに、他の多くの社員からも同様の請求を受けた結果、全体として巨額の請求を受けることになってしまう場合も考えられます。

それどころか、法的トラブルの内容によっては、トラブルの存在と内容が世間に知られたとすれば、世間から大きな社会的な批判を受け、あらゆる信用を失ってしまうような場合も考えられます。

このような場合、一度失った信用を回復することは非常に難しく、たった一度の法的トラブルが取り返しのつかない深刻な状況を生み出すおそれがあります。

 

このように、予防法務を怠ることは、事業活動に対し、企業の皆様が想像しているよりも遥かに重大かつ深刻な悪影響を及しうることなのです。

そのため、予防法務は、企業の皆様が長く事業活動を継続し、健全に成長していくためにも、極めて重要なものであるといえます。

 

3 予防法務の主な業務内容

 一口に予防法務といっても、様々なものがあります。

 

例えば、契約関係に関する予防法務としては、契約書の作成や契約内容のリーガルチェック等が考えられます。

労務に関する予防法務としては、就業規則、雇用契約書等の整備、ハラスメントの防止策の策定等が考えられます。

その他にも、知的財産権に関する事前調査やコンプライアンスに関する対応等、予防法務でできることは、多岐にわたります。

 

このように、事業活動には様々な法的リスクが考えられ、これらに対し、多様な予防法務を行うことができるのです。

 

企業の皆様におかれましては、ぜひ顧問弁護士に日々の事業活動について相談し、予防法務を行うことで、様々な法的リスクを低減するようにしていただければと思います。

 

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